研究室の紹介

astroe2_image_midiumjpg馬場・中澤研究室では、宇宙におけるさまざまな高エネルギー天体から放射されるX線・ガンマ線を、人工衛星に搭載した放射線検出器を用いて観測し、そこに隠された物理を紐解いてゆく研究を行なっています。

2005年に打ち上げられ、2015年まで観測を続けた「すざく」衛星に搭載された硬X線検出器 HXD は、我々の研究室が中心となって開発をしてきたものです。当時、硬X線帯域で世界最高の感度をもち、ブラックホールや銀河団の硬X線の研究を大きく推し進めました。

next-2jpg そして、2016年2月17日に打ち上げられた「ひとみ」は、細密なスペクトルを得て重元素の状態・量・速度を測ること、そして最大 0.3-600 keVまでの広い帯域を一度に観測して、宇宙の高エネルギー天体で生じる、加熱・粒子加速の状態を、一網打尽に解析することに優れた、最新の宇宙X線観測衛星です。我々は、硬X線撮像検出器の開発を主導し、軟ガンマ線検出器の開発にも貢献してきました。残念ながらこの衛星は3月26日に失われてしまいましたが、現在、その超精密X線分光を引き継ぐ代替機が2021-22年ごろに打ち上げを目指し、そして硬X線撮像分光のさらなる感度向上を目指したFORCE衛星を20年代半ば以降に実現すべく、開発を始めたところです。

研究室では主に、ブラックホール(恒星質量ブラックホールや活動銀河中心核などの巨大ブラックホール)、宇宙大規模構造とその節となる巨大な銀河団、極限の高密度環境である中性子星(中性子星連星、パルサー、マグネターなど)、白色矮星などを観測し、そのデータを解析して、高エネルギー宇宙物理学の研究を行っています。

こういった新しい知見をもたらす次世代の 検出器開発(X 線/ガンマ線観測装置の基礎開発と試作など)が、 本研究グループの柱のひとつで、例えばこの他にも最近は、 雷雲からの高エネルギーガンマ線を日本海側で検出するなど、 これまでの経験を活かした新しい研究も試みています。

2017-04-20