2016-03-12 プレスリリース:銀河団の合体で巨大衝撃波が生まれる瞬間をとらえた

March 13 2016 No Commented

当研究室の博士1年加藤佑一君と中澤講師、牧島名誉教授らが、日本のX線衛星「すざく」、米国の「チャンドラ」のデータを使って、巨大衝撃波が生まれるつつある銀河団を発見しました。2016-3-12 に天文学会(首都大学東京)にて発表されました。

「銀河団」とは銀河の大集団であり、重力で自らの形を保持する宇宙最大の天体です。これらは、現在でも、周囲の銀河団と衝突合体を繰り返して成長しています。大量のダークマターが生じる重力によって、銀河団には約1億度の高温ガスが大量に閉じ込められ、それが強いX線を放射します。我々は、天の川に遮られて観測が遅れていた銀河団CIZA J1358.9-4750を、X線天文衛星「すざく」(日本)や「チャンドラ」(米国)を用いて観測し、これが2つの銀河団がまさに合体しつつある姿であることを確かめました。データ解析の結果、2つの銀河団の中間に、500万光年を超える長さの巨大衝撃波が、まさに誕生しつつあることを発見しました。その年齢は5000万年よりも若いと計算されます。衝突銀河団の巨大衝撃波はこれまでも報告されていますが、ここまで若いものは世界で初めてです。我々の発見により、宇宙最大規模の衝撃波の中で何が起きているのか、ガスの加熱や粒子加速などを知る上で、極めて重要な手がかりを与える天体であることが判明しました。

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